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ただれ・かゆみについて
症状が続く場合は注意が必要です
乳頭や乳輪部に生じるただれやかゆみは、乳がんとは関係のない症状であることもありますが、これらの症状が続く場合や、他の変化と併せて現れる場合には、乳がんの可能性を疑い注意しましょう。
特に乳房の皮膚に変化が見られる場合や、皮膚の色が赤くなったり、湿疹のようになったりする場合には、乳がんの一種である「炎症性乳がん」の可能性が考えられます。このタイプの乳がんは、表面の皮膚のみならず、乳房の深部にも影響を及ぼすことがあるため、早期の診断と治療が非常に重要です。
宝塚市小林の斎藤内科では、これらの症状に対する適切な検査と診断を行っております。乳がんの早期発見には、日ごろのセルフチェックとクリニックでの定期的な検査が欠かせません。心配な症状が見られた場合には、お早めに当院までご相談ください。
ただれ・かゆみの原因
乳房パジェット病
乳頭・乳輪部のただれで発症する疾患の一つに、乳房パジェット病があります。乳房パジェット病は、発症する頻度は全乳がんの0.5%程度と低いがん(乳管がん)です。がん細胞が乳頭・乳輪部から発生し皮膚内に拡がります。
乳頭部の皮膚に、ただれやかゆみなどの症状を引き起こし、ただれたところから出血したり、かさぶたができたりすることがあります。
炎症性乳がん
炎症性乳がんは、乳房の皮膚の赤みで発症する乳がんです。乳がんの細胞が、乳房内のリンパ管に拡がることで、乳房全体に赤みが出たり、皮膚が硬くなり毛穴が目立ったりします。
炎症性乳がんは乳がんの症状によくあるようなしこりはできません。そのため、発見が遅れてしまう可能性があります。
皮膚炎
乳頭・乳輪部のただれやかゆみは皮膚炎の可能性があります。乳頭・乳輪部は皮脂の分泌が多く、分泌が減ると乾燥から皮膚が敏感になってしまいます。また、物理的な刺激によって皮膚炎を引き起こす可能性もあります。
特に、40~50代の年代になると女性ホルモンが減少し、肌が乾燥しやすくなります。肌が乾燥することで外部からの刺激に敏感になり、トラブルが起こりやすくなるのです。また、10~20代、妊娠・授乳期など、ホルモン分泌が活発な時は皮脂の分泌が増え、皮膚炎を起こすことがあります。
ただれ・かゆみの治療
クリニックでの治療
乳房パジェット病は予後が良好ながんです。しかし、炎症性乳がんは治療が必要です。抗がん剤治療を中心に、手術・放射線治療を組み合わせて行います。炎症性乳がんは、一般的に進行が早く、早急な治療が求められます。
セルフケア
一時的な皮膚の炎症であれば、塗り薬や保湿剤などで症状の緩和を目指します。皮膚炎はしっかりとケアすることで再発を防げます。飲酒・喫煙、食生活などの生活習慣の改善、下着の刺激を避ける、体の洗い方、保湿の仕方などを意識することで改善する場合もあります。